双極性障害II型の診断を受け、7〜8年ほど経ちました。
現在はクローズで技術系の仕事に就いています。
今回はこの病気の診断を受けるまでを中心に自分の過去について書いてい きます。
新入社員~1回目の休職
文系の大学を卒業後、 東証一部上場企業の金融系会社に就職します。
就職活動は上手く行ったわけではなく、何十社も受けましたが、 同期よりも遅れた時期に一社だけ採用頂きなんとか就職できた 状況でした。
入社後、営業職で配属されます。
職場の人間関係は悪くはありませんでした。 時には厳しい部分もありましたが、一般的なレベルでした。
入社1年目、会社概要のパンフレットを持って客先へ行き、 先輩の隣で説明するのですが、本当に上手く出来ず、とても 嫌だったのを覚えています。
出来るだけ避けるようにしてはよく怒られました。
毎週の朝会、月次の成績報告、他社でのプレゼン、どれもこれも苦手でした。
とても苦しい日々を過ごしていました。
入社3年目、 上司との波長が完璧に合い営業数字もあげることができ高い評価を 受けました。
思えばこの時は色々なアイデアに溢れ躁状態だったのかもしれませ ん。
入社4年目前年調子がよかったことから大きな客先を担当させても らいます。しかし信頼していた上司が異動になり、 少しずつ調子が崩れてきます。
客先と会議をすれば、議事録をとらねばならず、内容が頭に入ってこず ボイスレコーダーを何度も聞きながらまとめていました。
どんどん仕事に対する不安感が強くなり、 仕事の進め方が分からなくなりました。
よく会社のトイレにこもってやばい、やばいと思っていました。
完全に自分の容量オーバーでした。コップに水が満杯に入っている上から水を注がれているような感覚がありました。
一人暮らしをしていた部屋は荒れ、 近所のクリーニングへ行くのも休憩が必要になりました。
食欲が落ち、体重は減り、 休日は現実逃避で寝ることしかできませんでした。
どうしたら仕事に行かずに済むのかを考えるようになりました。
車でどこかに突っ込んで事故に遭って入院すれば、、、 そんなことばかり考えていました。
朝自分で起きるのが不安すぎて、 実家の父に毎朝電話で起こしてもらうようになりました。
父も声のトーンから不調を感じてたのだと思います。
もういよいよやばい、やっていけないと思っていた頃、 父が会いに来てくれました。
父は「今のお前は目が死んでいる。 今すぐ仕事休んでとりあえず実家に帰ってこい」 と言って仕事を休めと言ってくれました。
その後、会社の人事部との面談をしました。
「オカヘイさんの客先は他の人に担当してもらいます。 今はゆっくり休んでください。 会社なのであなたが居なくてもまわります。」 的な事を言われました。
なんだかとてもショックを受けた事を覚えています。
ここで初めてメンタルクリニックに通います。
最初の診断名は自律神経失調症でした。
一人暮らしの社宅を引き払い実家に帰りました。
初めて休職しました。
気分は最悪でした。何もする気が起きず、 ただただ毎日すぎるのを待つだけ。
周りの同級生は仕事が出来ているのにどうして自分はできないのだ と強く思いました。
お風呂に何日も入ることが出来ませんでした。
もう自分は終わりだ、そう思いました。
復職~双極性障害の診断
休職中に友人が次の言葉を教えてくれました。
「苦労は力になる、悩みは智慧になる、悲しみは優しさになる、一番苦しんだ人が一番幸せになる」
私の中でとても支えになりました。
ご飯食べる時以外、 ベットの上で寝るかドラマ流し見するかの日々を4ヶ月ぐらいした 頃、少しずつですが行動できるようになりました。
会社の同期や学生時代の友人に会おうと思いました。
連絡を取って近場で会ってもらい、たわいもない話をしました。
休職中、自身のことを情けないと感じ、 仕事に行けない状況を恥ずかしいと思っていました。
体調が少しずつ回復していく中で、 自分のことだから認めにくいけど、 この思いは同じ状況の人に対しても私自身が潜在的に思 っていることと感じました。
だとしたら違う、決して情けないことじゃない、恥ずかしいことじゃない。
体調が少しずつ回復していく中で、
だとしたら違う、決して情けないことじゃない、恥ずかしいことじゃない。
少しずつ自分の中で考えの整理ができ、 元気が戻ってきたように思いました。
悩みに悩んだ結果、同じ職場に復職しようと思いました。
転職する自信がなかったという理由もあります。
約半年休み、復職しました。
復職後は営業事務の仕事に配属されました。
職場も異動となり、実家から出て会社の寮に入りました。
通っていたクリニックも異動に伴い変更しました。
復職後の営業事務は、体調面もあり比較的ゆるめの仕事でした。
逆にゆるすぎてやる事ない日も多く、 それはそれでキツかったのを覚えています。
1年間無事に仕事が出来ました。
その後営業事務の仕事で、少し役割を任してもらえました。
しかしこの時、クリニックから貰っていた抗うつ薬で完全に躁転します。
全く自信のなかった自分が、仕事とはを語り、多弁になりました。
会社のベテランの先輩のモチベーションの低さに腹が立ち、 失礼な言動で怒らしたり、今考えれば とにかく自分をコントロールできていませんでした。
小さな事でイライラしたり、でも自分では調子が良いと思っていました。
一方でその時結婚もし、妻からはいつもと調子が違うことを指摘を受けていました。
クリニックで症状のこと(会社の先輩と衝突する) を相談しました。
そこで初めて双極性障害と診断を受けました。
病気の事を自分なりに調べる中で、色々と 思い当たる節がありました。
腑に落ちて少しスッキリしたことを覚えています。
また一方で完治ではなく寛解を目指すという目標にショックも受けました。
2回目の休職から転職へ
仕事面では結局そのあと不安感が強くなり、 もっていた自信も全くなくなりました。
会社は営業メインの会社でしたので、営業職へ戻るように少し言われていました。
また営業に戻ることは無理だと強く思うようになっていました。
また仕事がどんどん回せなくなり2回目の休職に入りました。
会社からは「オカヘイさんの人生なので、良い選択を」 と言われもう復帰は難しいと思いました。
昼夜逆転も経験し夜寝ることがうまくできなくなりました。
3ヶ月ほど悩んだ結果、退職することにしました。
もう戻る勇気がありませんでした。
社宅を引き払い、実家にまた戻りました。
無職となり、転職活動を始めました。
営業職はもう無理だと思い、全然違う職種での仕事を探した結果、現在の技術系の仕事になんとか転職することができました。
最後に
この病気に寛解ってほんとにあるのだろうかと思うぐらい今も悩みながら毎日を過ごしています。
休職中、本当につらい状況でしたが、今はまた仕事ができています。
先々の不安はもちろんありますが、上手く付き合っていけたらと思っています。
読んで頂いた方にとって何か参考になることがあれば幸いです。
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※ちなみに双極性障害の話は2巻です。
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みんなの双極症 感想
みんなの双極症の本の特徴、読んでの感想を今回は書きました。鬱状態の時は本を読むのが難しくなりますが、こちらの本であれば、質問に対する回答形式ですので、気になったところを少しずつ読むことができます。最初から順番に読み進める必要もありません。
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