はじめに
伊坂幸太郎さん/オススメ文庫小説3選
重力ピエロ
【あらすじ/裏表紙より】
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
小説をよく読むことになったきっかけの1冊です。この本から小説の面白さに引き込まれ、伊坂さんの作品を始め多くの小説を読むことになりました。
シリアスな内容もありますが、読みやすく後半の伏線回収が爽快です。家族の絆のお話。
伊坂さんの作品はセリフが素敵なものが多いです。各小説のお気に入りのセリフも紹介します。
「本当に深刻な事は陽気に伝えるべきなんだよ」
砂漠
【あらすじ/裏表紙より】
入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決・・・。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれを成長させてゆく。自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代、二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。
大学生5人の青春小説。それぞれのキャラクターも立っているのですが中でも西嶋(可愛らしくない小太り眼鏡男子)は最高です。どんどん魅了されていくこと間違いなしです。学生時代を思い出し戻りたくなります。
「自分たちさえ良ければいいや、そこそこ普通の人生を、なんてね、そんな生き方が良いわけないでしょう、俺たちがその気になれば、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
AX
【あらすじ/裏表紙より】
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。引退に必要な金を稼ぐために仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。物語の新たな可能性を切り拓いた、エンタテインメント小説の最高峰!
「グラスホッパー」「マリアビートル」に続く、殺し屋シリーズの第3弾目です。それぞれが独立したお話なので本作から読み進めても大丈夫です。後半怒涛の盛り上がりがあり、胸が熱くなる場面も。
「やれるだけのことはやりなさい。それで駄目ならしょうがないんだから。」
さいごに
「人生については誰もがアマチュアなんだよ。誰だって初参加なんだ。はじめて試合に出た新人が、失敗して落ち込むなよ。」【ラッシュライフより】